春のマレ仕事⑲ 耕運機の活躍!
2010年 04月 17日
東京では春の雪が降ったようですが
こちらは、姫りんごの花の雪が大きくなっています。
かなり開いてきましたよ。
片手に赤い実のなるグロゼイユの小さい苗、
もう片方の手にはカシュー・・・
すごい格好をしてマレへ向かう
途中、
「今日は、マレへ行く途中で、
カシューもまだ汚れてないからウンチの匂いもしない。
りんご姫の眉毛も、まだ消えかかったりしていない。
よし、声をかけてみよう!」と
ランデヴー・デ・ザミのレストランの前にいる人たちに声をかけてみる。
だって、そこを通り抜けないとマレへいけないしね。
「日本人の方ですか?」
フランス周遊10日間でバスツアーで各地を巡る旅をしている日本のみなさん、こんにちは!
りんご姫が、急に日本語で話しかけたので
みなさんのほうがびっくりしちゃったみたい。
「フランス人かと思いました~」
そんなに鼻高くないし、目も大きくないけれどなぁ。
「あ、カシューはフランス人ですよ」
初めてたくさんの日本人に囲まれたカシューは
嬉しくて、ちょっぴりおもらし~!
みんなに撫でてもらった。
分刻みで移動しているみなさんだから
そうそう長話はできないけれど
「いい町ですね~」とか
「レストランでの食事は美味しかったし、温かかったし・・・」
とみなさんが喜んでいることがわかった。
でも、食事が温かいのは普通じゃないのかな
と思ったけれど、団体旅行で大人数だとそうじゃない場合もあるか
と以前、利用したはとバスツアーでの食事を思い出したりした。
みなさんと「さようなら」をして
みなさんは、カテドラル見学、それからシャンボール城へ
りんご姫は、レストランのパトロンに
日本の観光客のみなさんが「おいしかった」といっていたことを伝えて
「ところで、マレの葉書は売れましたか?」と聞いてみた。
そしたら
葉書出してない!んですって。
そうね、観光客のみなさんのそばにただ置いておけばいいと思ってたけど
何の声もかけずに置いておくのもね、なんだか変だしね。
次回は、月曜のお昼にまた観光客のみなさんが来るらしいので、ちょっと顔を出しますかね・・・
というようなことがあってから
マレに着く。
少々暑いので、白鳥のタバサたちは、斜め向かいの島の上でお昼寝のようだ。
カシューは、土の上でゴロンゴロン
ダンスダンス!
グロゼイユを植えて
今日は暑いから少し疲れるな
ゆっくりする日にしよう!
かなと思った
時、
またジョゼが島に上がってきた。
「ちょっとガソリン持ってきたから、どんな調子か耕運機を動かしてみよう!」
「え、今日、耕運機かけるなんていってなかったけど・・・」と思うが
また急な展開に目が覚めるような思いで
一年以上ひっそりと眠っていた耕運機を引っ張り出す。
作りはいたってシンプルで、使い方も複雑ではないのだが
なかなか作動してくれない。
そりゃ~、ずっと使ってなかったからね。
「よし、誰かに聞いてみよう。向こうから来るのは誰?」とジョゼ。
「あー、ジャンよ。」
大昔、緑茶が好きだと言っていたので「ムッシュー・テ・ヴェール」と呼んでいたおじさんだ。
島に上がってもらって、ジョゼと二人で、いろいろ触っているうちに
ブルルン~、ブル~ン、ブル~ンって動き出した!
「さーすがムッシュー・テ・ヴェール!」とりんご姫も叫んでしまう。
「え、僕もどうして動き出したかよくわからないけど・・・」
とにかく動いた。
かなり土が固くなっていたけど、見事に掘り返されていく。
ギャマンも「僕のママは頼もしい~」と関心しっぱなし。
全体の約半分くらいが耕せた。
土が呼吸してるね~。
残りの部分と、それから全体をもう一回くらいは耕さなくちゃね。
メルルも土の中から出てきた虫を求めてやってくる。
タバサは優雅。
「あら、今日はフィフィとナデットの船でお戻り?」
カシューは、フィフィ兄たちがマレにやってくるときには
必ず、彼らの島まで泳いでいく。
フィフィ兄の島ではりねずみを見つけた経験がそうさせるのかもしれない。
帰ってきたと思ったら、早速穴掘り。ここには、はりねずみはいないよ!
りんご姫は、夕方の景色もいいなと思いながら、草取り作業を進める。
今日は、ぐんとはかどった気がする。はかどった!
昨日は洋ナシの下でかわいく休憩してたのに
今日は灰の山の上で休憩ですか~、あーた!笑わせてくれますね。
耕運機を使っての土起こしは、月曜に続くかな。
ジョゼが「りんご姫に、耕運機の使い方を教えてあげる」と言っていた。
船頭修行に続く耕運機修行が始まるのか~!?
車の運転修行の前には、ちょうどいい修行になる~か~???
みなさま、ご心配なく。
無理はしませんからね。
でも、ジョゼのような勢いは、ちょっと荒療治だけど
少々怖がりになってしまっている心に、スパッと穴を開けて風通しをよくしてくれる。
日が暮れる頃に舟を漕いで帰るのは、とても気持ちがいい。
ニコルおばさんの島のまだまだ小さい桜が満開だ。
「この桜が大きくなる頃には、どうしてるかな」とふと思った。