エイプリルフールのシャトー“アイシャ”に行く
2010年 04月 01日
4月1日。
黒い雲は見えるものの、まずまずのお天気。
お日様が出ているのだから、マレへ行きたいところだけど
今日は、以前からどうしても行きたくてしょうがなかったシャトー“アイシャ”へ行く!!
横断歩道を渡って振り向けば、いつものカシューの散歩公園。
歩く道の脇には川が流れ
この通りの名前は 「ガンベッタ大通り」
そう、あのルパンのモデルのマリウスが泥棒に入った家のある通り。
果たして、このお城にもマリウスは入ろうとしたかどうか・・・
りんご姫は、嫌でも入らなければならない!
「ウィーン、ウィーン」という音楽が2階から聞こえてくる。
シャトーと言うよりは、館。
この辺には、建物の一部に少しレンガを使っている、見せているという外観が特徴的だ。
「こんにちは・・・
11時に予約してあるりんご姫ですけれど。」
「はい。じゃあ、まずはこのアンケートに答えてください。」
アンケート用紙を書き終えると、2階から笑顔の女性がお迎えに来てくれる。
訪れるべき部屋は、さっき音楽が聞こえてきていた2階だ。
「どうしました?」
「左下の奥歯がとっても痛いんです!」
“アイシャ”と書きましたが、
HAISHA を フランス人風にHを発音せずに読んでみただけです。
この館は、りんご姫がフランスで初めてかかった歯医者さん!
エイプリルフールのちょっとしたおふざけでした。
フランスの歯医者さんについては
「すぐ歯を抜かれる」等、いい噂は聞いていなかったし、
抗がん剤や放射線治療で体力が落ちている間は、歯の治療はしない方がよいと言われていた
ので
放射線治療が終わって半年、
ようやく歯科の扉を開けたのだ。
ドクター・ぺクーは、年配の女医さん。
ペコちゃんがおばあさんになりかけてる・・・そんなような感じ。
去年の春からの手術、治療の話を簡単にして、
今はホルモン治療中であることを告げると
「まだ治療が終わって日が浅いのね。体調、体力をこれから回復していかなくちゃね」
と、まず励ましの言葉をかけてくれた。
「麻酔はかけてもいいわよね?」
「はい~、慣れてますから。」
まあ、お口の中に注射をするのは久しぶりで、それは少々痛いけど、
きのうの婦人科の細胞診の痛みと比べれば、一瞬だし、
きのうの婦人科のちょいと高飛車なドクター・ジュイィに比べれば
この女先生の柔らかい応対がとても心地いいわ!
婦人科の診察については、また別の機会に話すことにしますが・・・
この女先生、ドクター・ぺクーのおかげで
フランスの歯医者さんのイメージがいっぺんによくなった。
まだ治療は続くので、先の2回分の予約を入れて
このシャトーを出る。
4月1日。新年度になって、日本ではいろいろな制度等が変わったようですね。
いろんなことがよい方向へ向かうといいけれど・・・
思えば、2007年の春にツバメの王子の病気がわかってから
自分のことは「どうにでもなれー」と思っていい加減にしてきた、無視してきたけれど
自分が病気になったことで、もう一度、自分自身の心身の手入れをひとつひとつ
始める。そんな新年度、丁寧に生きていきましょう。
フランスの新年度は9月だから・・・ひひひ、日本の4月の新年度と
年に2回、気持ちを新たに、引き締められます!