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liberté,amitié,illimité


by echalotes
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おしゃれをして病院へ行く?!


4回目から6回目まで受けたタキソテールという抗がん剤は
爪を傷める副作用がでるので
投与の前日に
保護用の特別の透明なマニュキュアと
マットで色の濃いマニュキュアを
それぞれ2度塗りしてくるようにと言われました。
合計4層のマニュキュアです。

マニュキュアをわざわざして病院に行くなんて
とっても変な感じでした。
それも濃い色なので
とても目立つしね。

おしゃれをして病院へ行く?!_c0124619_6174951.jpg



保護用のマニュキュアは
南仏の病院内の美容室で買いました。
我が町の小さなクリニックでも買えるそうです。

色の濃いマニュキュアは
アセトンの入っていないものを選ばなければいけないので
薬局でも売っているメーカーの化粧品を安く扱っているお店に行って
どんな色があるか見てみたら
「ショコラ・ノワール」
ブラックチョコレート色があったので
名前だけで、すぐにこれに決めました。

「ノンアセトン」の表示がなかったので
店員さんに確認すると
「治療のためですか?」と聞かれたので
「抗がん剤治療です」
そしたら
「このメーカーのものはそういう方のため向けに作ってあるんですよ」とのこと。

このメーカーと日本でもおなじみのアヴェンヌは
敏感肌や乾燥肌用もたくさんあるので
治療などのために、刺激が少ない基礎化粧品や化粧品を選びたいときは
これらのメーカーのものを使うのがこちらでは一般的のようです。

除光液もアセトンの入っていないものを使うように言われました。

病院で投与中は
薄いゴム製の手術用のような手袋を2重にはめ
その両手を氷の入った小さな黄色いバケツに突っ込んでいました。

こうやって指先を冷やすと
抗がん剤が爪までは行き届かないという説明を看護婦さんがしてくれました。

「冷たいので時々手をバケツから出しても大丈夫よ。指先を氷の中で動かしてね。」
と言われていたので、指でガチャガチャ氷をかき回したりしてましたが
身体も冷えてくるので
毛布を貸してもらってかけてもらって…
非常に変な格好で投与を受けてたことになります。

それから、ひねくれもののりんご姫は
「足の爪は氷の入ったバケツにつけなくていいんですか?」と聞きました。
「足の爪はねー、見せなくてもすむし、手の爪ほど重要ではないからね~」
と、どうでもいいような雰囲気で答えが返ってきましたが
足の爪だって大事だと思うんだけど…

投与前日に塗ったマニュキュアは
投与2日後に拭き取ります。

もうその前に
爪が呼吸したがっているような気がして
早く取りたくなっていました。

このマニュキュアによる対策のほかに
毎日2回、ビタミンAのポマードを
爪の根本、爪の生えてくる所に塗りこむようにするといいと言われたので
うっかり忘れて、一日1回とか、全く塗らなかった日も数日ありますが
一生懸命塗りこむようにしました。

この対策のおかげか
特に異常もなく
手仕事に支障を来たすこともありませんでした。
氷につけなかった足の爪もほぼ普段どおりでした。

マニュキアを塗って病院へ行くのは
ほんの少しだけど
「るんるん」しました。

ただし、投与前夜、夜は視力も低下し、疲れて手元も狂い
濃い色のマニュキュアが「はみ出る、はみ出る~」

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今更ですが、自分の治療のことなどを少しだけ日本語でもわかっておこうと思い
わかりやすいサイトなどを探して、「なるほど~」とびっくりしたりしています。
なんたって、“命名”された私のがんの種類さえ日本語でなんというのか知らなかったんですもの。
いい加減なりんご姫ー。知っても何も変わらないけれど。

この爪の副作用に対する対策はどうもフランス式!?のようですね。
同じ抗がん剤を使うとしても
治療方針や副作用対策など、日仏で細かいことが色々違うようです。

違いを知るのは
こちらのドクターに文句をいうためではなく
なにかよいなと思われること
自分でもできそうだなと思う副作用対策を取り入れたり
心の準備が充分にできればいいなという思いからです。

なんたって、りんご姫の身体は日本人の細胞でできてるんですもの!

私の担当のドクター・フェノルは、診察の時、前置きとして
「日本の挨拶の仕方、お辞儀をする方法は衛生上とてもいいことですねー。」
と、長々とその話をしたことがありました。
田舎のクリニック、秘書の数がそう多くないせいか
診察中もドクター自身が電話に出たり、受付に行ったり…と
4回目の抗がん剤投与に関しての初めての診察を受けたときには
私の診察中に4回も診察室から出て行くことがあって…
戻ってくるたびに手をきれいに洗っていました。
「そうやって手を洗うことは衛生上いいことだけど、
それより腰を落ち着けて、診察中は診察に集中してくれたらいいのにな~」
と思ったりんご姫でした。
南仏の大きながんセンターからこの田舎のクリニックに移ったばかりで
細かいことを比較して
しょっぱなから“心の中”で文句を言っていたりんご姫でした。

ちなみにこのドクター、ひと月ほど夏休みです。
7月30日の最後の抗がん剤投与のときは代わりの先生でした。
こちらはドクターも大型夏休みをとっちゃうんですよ!
言い始めると心の中の文句の叫び声が大きくなってくる~。


今週は30度を越える暑い日が続くようです。
鳩たちもいつもの“お休み処”でじっと暑さを凌いでいます。

おしゃれをして病院へ行く?!_c0124619_192212.jpg


休んでもいいけど、「糞はしないで~」!
by echalotes | 2009-08-17 23:31 | cancer du sein 治療