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by echalotes
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<   2009年 03月 ( 6 )   > この月の画像一覧

はい、南仏特派員のりんご姫です。

今回はカシューの大失恋と私たちの放浪生活の始まり、抗がん剤の経過報告をお伝えします!

抗がん剤投与のための一泊入院を控えた前日の夕方、
カシューがいつものように庭で吠え始めました。

通りかかる人を見るたびに吠える番犬カシューですが
ずいぶんと長く吠えるので、
「なにやってるのー?あんまり吠えるとご近所迷惑になっちゃうでしょう!」ってのぞきにいくと
竹の小さな林と落とした枝の小さな山の間に
何か動くものを見つけて騒いでいる様子。

いくら呼んでも、まつぼっくりで気を引こうとしても
ちっとも動こうとしないで、吠えるばかり。
きっと枝から落ちた鳥でも見つけたのだろうと思うけど、
手術後の体で竹の林に入り込むのは怖いな、
怪我したらひと騒動になるしな…

ということで
「アリース!応援頼みます!ちょっと見に来て~」

そして、やってきたアリスが枯れ枝の山の脇から見つけたのは

なんと…


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ハリネズミのエリソンくん!
フランス語でハリネズミは「エリソン」だからね。

カシューは「さわりたい!けど、触れない!一緒に遊びたいのに、遊べない!」
って大騒ぎ。

「カシューが吠えたせいで、エリソン君が心臓発作を起こしちゃったんじゃないか」
って心配するアリス。

「40数年生きてきて、初めてハリネズミを見た~。
ハリネズミって幸せのシンボルだったよね。
抗がん剤の前にハリネズミに出会うなんて、ついているんだろうか?!」
ってやっぱり興奮してるりんご姫。

カシューがエリソン君をつぶしちゃったら大変だ~
ってことで、急遽エリソン君の周りにあった枯葉などを洗面器に入れて
エリソン君の「巣」作りに励むアリスではあるが、
その横で、りんご姫は冷静に
「ハリネズミだって動きたいはずだから、巣なんか作ったって無理だと思うんだけどな」
と、独り言を言う。

それに、エリソン君、
丸くなるとメロンくらいの大きさがあって、かなり大きいのだ。
だから、カシューがつぶそうたって、そう簡単にはつぶせないでしょうー。

カシューが触らないように、作った洗面器の「巣」をさらに庭のテーブルの上のつぼの上に設置したアリスは、
「でも転げ落ちちゃったら大変だなー」
って心配してるけど、
「転げるときは丸くなって落ちるから大丈夫よ!」
って、やっぱりどうしてか冷静なりんご姫。

エリソン君のにおいに興奮してるカシューは、どうしてもエリソン君に触りたいのだが…

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吠えれば吠えるほど、丸くなるエリソン君。

顔が見たいんだけど~
と思うりんご姫。

一度家の中に入ってから、ふと外に出たときにエリソン君の顔を拝むことができました。
携帯で写真を撮ったのだけど、
携帯からパソコンに送れない!
携帯のシャッターの音に驚いたエリソン君はまた丸くなるー。

それから、アリスとりんご姫の小さな会議が始まる。
「このまま庭においておいたら、いずれにしてもエリソン君は動いて
庭のどこかに隠れるでしょう?そしたら、また明日カシューが匂いを辿って
大騒ぎで探すよね」と、りんご姫。
「明日、犬のいないいとこの家にエリソン君を持っていくわ!」と、アリス。
「でも、それじゃ遅いんじゃない?今すぐどこかに持っていったほうがいいと思うんだけど」
「そうね…」
「アリスのお母さんがいる老人ホームの大きな庭の林に持っていくのはどう?」
「それは、いいかもしれない!」

と、さっそくエリソン君を助手席に乗せて老人ホームへと車を走らせたアリスでした。

かくして、ほんの数時間、エリソン君の匂いに酔いしれたカシューは
エリソン君と抱き合うこともなく
大失恋の巻きとなったわけです。

さて、翌日…

抗がん剤投与の前日に
「幸せのシンボルのエリソン君に会えた!」
と思ったのに、すぐに去って行ってしまったな、
幸せは逃げていってしまったのかー
なんて、ほんの少しだけ寂しい思いをして、病院へ向かいました。

吐き気止めやらなんやらの3つの点滴の袋を見つめながら
「あ、いよいよ抗がん剤かー。どきどき、わくわく!?するな」
って、どうしてか、悲観的になれないりんご姫は
「きっと感情の糸が緩んでるんだな、しばらくはこのままほっておこう」
と気ままに過ごすことにしました。

抗がん剤投与は、まあ、さっさとすんで
暇なでも静かな一夜を病院で過ごし、
翌日は病院指定の青い星印マークの入った「簡易救急車」をお願いして
アリスの家まで戻りました。
この「簡易救急車」
わが町でもツバメの王子の病院への往復で利用しましたが
患者のためにやはり乗り心地のいい車が選ばれていて
「がたぴしゃ、ドスン、キキー」と音を立てて、「まったく道路整備がなっていないわね」と言い訳しながら運転するアリスのポンコツ車と違って、快適!快適!
次回からもこの救急車タクシーを利用しよう!と固く心に決めました。

いろんなエピソードから
多少なりともアリス姉さんのキャラクターが皆さんにも伝わったかと思いますが、
アリス姉さん、一言で言ってしまえば「うるさい!」んです。
休もうと思っても、金魚の糞のようにくっついて来て、りんご姫の顔のまん前で話を続けたり、
どこからでも「りんご姫ー、どこにいるの?」って叫ぶし、
朝から晩まで、さらに夜中までテレビつけっぱなしだし…

りんご姫、降参です!KO負けです。

それで、山の麓のアンヌの家に舞い戻りました。
なんて静かなんでしょう!?
心安らぐ~。

とりあえず病気なんだから、
休めるところにいていいですよね!みなさん!?

でも、このアンヌ姉さんも4月半ば前に
近くではあるんだけど、引越しを控えています。
引越しが無事すんだら、そちらの家に滞在させてもらえることにはなってるんだけど
引越しのさなかは、アンヌ姉さんの友人宅の部屋が空いているということなので
そこで“静養”させてもらう予定です。

“静養”のためにこの南仏の町に来たんだけどな~。
なんだか“放浪生活”のために来ちゃったみたいです。

「あーカシュー、我が町の我が家に帰りたいね~」
「そうだね。二人で静かに暮らしたいね~」
って慰めあうりんご姫とカシューでありました。

でも、ブドウ畑に住む年取った馬たちも慰めてくれるし、
もうちょっとがんばろうね、カシュー。

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きっとエリソン君みたいに
誰かが私たちを静かな森に連れてってくれるよね。


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「はい!その日を楽しみにしてるよ~!」

以上、病気以外のことで少々疲れ気味のりんご姫が
南仏の田舎からお伝えしました。
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by echalotes | 2009-03-28 19:49 | 南仏での静養

誰か呼んだ~?

「ん!?なに~」

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「誰か呼んだでしょう?」

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「毎日庭の大きな松ぼっくりと格闘して

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 こんなになるまで、松ぼっくりと遊ぶから

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 疲れちゃうのよね。だから寝かしてね。」

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それでは、抗がん剤と少し格闘してきます。
その間にみなさん、お気に入りのかつら選んでおいてくださいね。
ショートとロングをご用意してみました。

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こんな遊び心のあるかつらもありますよ。

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ツバメの王子も見守っててね。

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行ってきます。
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by echalotes | 2009-03-22 22:40 | 南仏での静養

南仏も春の日です。

日本はお彼岸、春分の日ですね。
今年の桜は例年より少し早そうですね。

数日前に庭の桜の木にこの春いちばんの花を見つけました。
こちらでは「さくらんぼ」のための桜なので
「さくらんぼの木」って言ったほうが正しい感じ。

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この数日でだいぶ花がつき

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「おいしいさくらんぼがたくさん採れそうだー」と
さくらんぼのことばかりを話すフランス人たちです。

青空に答えるように
れんぎょうも一気に咲き出し

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アイリスも毎日ぐんぐんのびて、つぼみが膨らんでは花開いて

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日差しが強くなってきたので、カシューは木陰を自分の基地にするようになりました。

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「寝てばかりいるわけじゃないんだけど
静かで南仏より気温の低いわが町に比べると
ここはなんだか暑いのよね。
それにママのいろんな友達がやってくるから
そのたんびにみんなに挨拶して
遊んでーってたのんで
おおはしゃぎすると
やっぱり疲れちゃうのよね…
ベットの下の隙間で、少し冷たい床に寝そべるのも
最近は気に入ってるの。」

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「この町の中心街の市場で働いてる友だちがもって来てくれた野菜や果物も
なんだか春色でしょう?」

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「春分の日を迎えたばかりですが
3月の最後の日曜日29日からは
もう、サマータイムです。
時計を一時間早めなくちゃ。

17時ごろになると
やっぱり少しひや~っとするけれど
お昼前後の日差しで日焼けもしてしまう
最近の南仏です。

南仏特派員のカシューがニュースをお伝えしました。」
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by echalotes | 2009-03-20 02:33 | 南仏での静養
こちらの医療システム、ケアシステムは
ほうとうに患者にやさしくできています。

抗がん剤で髪の毛が抜ける可能性があるので
かつらを買う処方箋をもらいました。
3分の1の代金は保険がききます。

私が通っている病院の1階にある専門の美容院で
「かつらがほしいんですけど、、、」ってお願いすると
専門の美容師さんがすぐに選んでこれはどう?ってかぶせてくれたかつらが
すぐに気に入りました。
外国人の私にもどのかつらがいちばん似合うのか
すぐにわかってしまうなんて
さすがに専門家です。

ブロンドのロングとブラウンのショートのかつらも試したけど
一番最初に試したのがやっぱりぴったり!

というわけで
かつらをかぶるとこんな感じになります。

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顔も変えてみました!?

このかつらの名前は「ウェンディー」。
りんご姫はウェンディーに改名です。

なんだか病気も楽しくなってきました。
なんて、真剣に治療を受けてらっしゃる方々には失礼かな。
ごめんなさい。

でも、どうしてもいろんなことにくすっと笑ってしまったり
大笑いしちゃうことがあるんです。
そんなエピソードはいつかまとめて笑い話としてお話したいです。

かつらにはそれぞれ女性の名前が付いてるんですよ。
ローランスだとか、レアだとか、ミレイュだとか…
私のウェンディーは、写真の色よりもっと栗色から黒に近い色です。

次回は実際のかつら姿でみなさんに大笑いしてもらいますね。

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「ママはほんとに病気なの?
元気すぎてそんな気がしないんだけど…
私のほうがついていけなくて疲れちゃう…
ママのベット貸してね。」

カシューはほんとに疲れると
「一人にさせて!ほっといて!」
ってりんご姫のベットでクークー寝ています。
「ふー」って深いため息をついて
「人生ってほんと大変~」
ってしぐさで愚痴を言っています。

なにしろお世話になってる家の主アリスは
朝から晩までしゃべり続ける人なので
りんご姫もカシューも耳をふさぎたくなるときがあるのでした。

寝起きの顔のカシューは
寝癖がついて顔が変形して!
とてもかわいくおかしいーのですよ。

ひょうきんウェンディー姫とカシューの南仏療養、放浪の旅は
これからも続きます。
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by echalotes | 2009-03-15 18:33 | 南仏での静養

おひな祭りの私

いつもご無沙汰ばっかりの、もうすぐ1才6月になるカシューです。

ママ、りんご姫の手術が無事終わって、落ち着いたとのことで
2月の終わりにママのいるアリスの家に戻ってきました。

いやー、お留守番も疲れます。

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山の近くのアンヌの家でしばらく過ごしてたんだけど
アンヌの家の庭の主であるラブラードールのサーシャと遊ぶのはとっても楽しいんだけど
やっぱりママがいないとストレスがたまちゃって。

サーシャに頼んで
毎朝ママが日本語で「おはよう!」って言いながら
私にくれる“おはようのビスケット”の入っている大きな箱を棚から落としてもらって
二人で全部食べちゃいました。
プラスティックの箱までかじちゃったので、みんなに怒られました。

でも、アリスの家に戻ってきたら
アリスもママもいつもよりたくさん私のことをなでてくれて
とってもかわいがってくれるので
ストレスはどこかへいっちゃいました。

おひな祭りの前には
こんな女の子らしい髪型にしてくれて…

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うれしかったので
思いっきりおすましして、女の子らしい目線で写真をとってもらいました。

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おひな祭りの前の日曜日には
私たち女の子のために
たきゃあ兄貴が
お寿司を作りに来てくれました。

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豪華でしょう?!

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なんて贅沢なひな祭りでしょう!
フランス人の友達たちは
「きれいすぎて食べるのがもったいない!」って
みんな言っていました。

ママは病気だけど
ママも私もなんだかとっても贅沢な日々を過ごしています。

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ママの抗がん剤治療が始まるまで
二人とも楽しいおいしい毎日を送るようにがんばりまーす。
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by echalotes | 2009-03-09 21:12 | 南仏での静養
ツバメの王子へ

この南仏のまちに来て一月以上経ったよ。

おとといがん専門医に会ってね、
抗がん剤投与の予定がはっきりしたんだー。

3月末に第一回目の投与でね、
21日おきに6回、
だから約5ヶ月かかるね。

その後、真夏のころ
放射線治療がほぼ毎日10分程度で
25回続くんだって。

それからホルモン治療のための薬を
5年間飲み続けなくちゃいけないのよ。

抗がん剤投与の間は体力が低下するから
生肉、生魚は禁止。
野菜もよく洗ったりなど気をつけなくちゃいけないんだって。

まず第一回目の抗がん剤で
どんな調子になるか様子を見なくちゃね。

副作用は吐き気などは25%の確立であるとのこと、
髪の毛は「抜けます」ってはっきり言われたよ。

でもね、すでにかつらを作るための処方箋ももらっていてね、
病院の中に入っている美容院で
3つのかつらを試してみたの。

セミロングのほとんど今の髪の色と変わらない気に入ったかつらがみつかったよ。
ブロンドの髪のかつらも試してみたけど…
似合わない!似合わない!大笑いしちゃった。

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今お世話になってるアリスの家の庭にはすみれやスイセンが咲いているよ。
暖かい日寒い日が交互にやってくる毎日、三寒四温の日々が続いているけど
もう、春ね。

抗がん剤が始まるまで
おいしいものを一生懸命食べるよ。

手術のときに、右の鎖骨の下に抗がん剤の注入口が埋め込まれたんだけど、
鏡を見て「ツバメの王子とおそろいだ!」って
うれしくなちゃった。
カテテール〔日本語だとカテーテル?!〕を埋め込まれて喜ぶ患者なんて
きっと私だけだね。

またね。
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by echalotes | 2009-03-06 19:48 | ふたり言