liberté,amitié,illimité


by echalotes
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カテゴリ:cancer du sein 治療( 12 )

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カテドラルの方から見た
市役所の横の
3大巨木。

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ここには
たくさんの祈り、願い、誓い・・・
いろんな思いがこもっているのだな。



ポートの除去手術のため
南仏へ行ってきます。

これでポートにお世話になることがないといいな、
またもし・・・
なんて考え始めると
とめどもなく
寂しい気持ちになるので
南の明るい太陽を浴びて
気持ちも元気になれるといいな。


強い風が吹くと
我が町よりも寒い南仏。

風邪を引いたら大変だけど
きりっとした冷たい風に
吹かれて

天上の人たちのことばかり思い出してしまい
へなへな~となりそうな
心身をビシッと引き締めてもらおう。


行ってきます。

クリスマス気分も早めに南仏で。
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by echalotes | 2009-11-28 20:44 | cancer du sein 治療
10月1日の朝、18回目の放射線治療が終わった。

毎回、一箇所目、胸壁への照射が終わったあとに
左の脇のリンパ部分への照射が続く。

今まではスムースに2箇所すんでいたのに
今日は、2箇所目に移る際、
PCの画面に「 エラー 」と出た!!

「何が起こる?!何が起こる!? !

もうこういう非常事態に慣れてしまったので
「怖いな、いきなり放射線がドワーッと左方向から飛び出てきたりしないわよね。
私はここから離れた方がいいかな。。。でも、何も声がかからないよ。
でも、何が起こるか。。。楽しみ!!」
って、ワクワクしちゃう自分に笑っちゃう。
一人で漫才やってるみたいだ。

その後も画面には
「このモードは患者の治療に使わぬべし」
なんて文章が表れちゃうし…

結局大事にはならず、
技師さんが出てきて
「ちょっとごたごたしたけど、大丈夫よ。動かないでね」
それから、画面はいつものように
黄色で「 用意 」
赤で「 照射 」!と続いた。

約1分間、いつものように
壊れかけた電気ひげそりの音のような
照射音が心地よく聞こえてくる。

ふ~。

「来週で終りね~。」
「はい。明日と来週3回で終わりです。」
「あなたが初めて来たときのこと覚えてるわ!これからなにが起こるかって
不安そうだったわね。」
りんご姫は、覚えてない。。。
周りの人には不安そうに見えたのか。。。


初めてのことには、そりゃあ不安になるわよね。


今は、放射線治療後に始まるホルモン治療に
ちょっと不安があるものね。
      ・
      ・
      ・

と、質問したいことのメモを見ながら
待合室でポワーットドクターに呼ばれるのを待つ。
今日は診察がある日だ。

「マダ~ム」ってこのドクター、だいたいいつも名前を呼ばず
「マダ~ム」とか「ムッシュ~」と患者を呼びに待合室まで来て
「こちらへどうぞ」と言うように、手を診察室の方へ向けながら
患者を診察室に促す…のんびりしている様子がわかるでしょう?

「どうですか?」
「特に問題はないです」
「皮膚の状態も良好だね」
と左胸を視診してくれる。
その後。。。

「えっとー、ホルモン治療の話はしましたっけ?」

この先生、そういうことメモしてないのね。

「まだですー。錠剤を飲むんですよね、5年間。」
今まで聞いて知っていることをりんご姫の方から聞いて確認する。
前に「詳しいことは追々説明しますよ」って言ってたから
「追々」の日が来るのを待っていたのよ。

そして、初めて薬の名前をはっきりと教えてくれた。

TAMOXIFENE 20mg を毎日一錠ずつ

おもむろに白い紙を出して
「この治療のマイナス面、プラス面を言っておきますね」
と書きながら、説明してくれた。
これは、いい説明の仕方だ!

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今後受ける検査についてなど
細かいことは次回、最後の診察の時に話してくれてるそうだ。
基本的に今後は、かかりつけ医のドクターステファンが
普段どおり、全ての専門医への窓口として対応してくれることになる。

が、

それほど驚くことでもないことかもしれないけど

今日初めてはっきりしたことは

「それで、抗がん剤用のポートを取り外す手術はいつになりますか?」
って聞いたときに、返ってきたお返事が

「ふつうは、ポートを取り付けた外科医がはずす手術もするんだよ~」

え、

「誰が埋め込む手術をしたんだっけ?」
「ええ、南仏のドクター・・・
(頭の中にどういうわけか、ワインの産地の名前が出てくる…どうして?)
ドクタールアネです・・・」

って、

このポートをはずすために
手術を受けに
南仏にまた行くわけ~!~!~!

いやー、行くのはいいんだけどね、
そのくらいの手術はここでしてくれるんだと思ってたからね。

それに、ポートの取り外し手術に関しては、何回かいつ頃になるか
聞いたんだけど、その度に「後でね」とか「放射線が終わってからね」
って、細かい話はなかったじゃない~

あの七三分けのてかてかの髪のドクタールアネの腕は全面的に信用してるから
その点ではOK、OK!なんだけどね。

「記念にポートそのままにしておく?」なんて冗談も言ってくれるし~

「それから、術後の経過や再建に関しては手術をしたドクターが
半年毎に経過をチェックすることなりますよ」

あー
やっぱり南仏のあの町からは、どうしても離れられないのね。

まあ、フランスでのりんご姫の故郷みたいなものだから

こんな山もあるし

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行くのは帰省するようなもので悪くはないのですが


それから抗がん剤の副作用の名残ともいえる
末梢神経のぴりぴりしびれについても聞いたら
「ふーん、それは特別な症状だから神経科の先生に診てもらわないとね」
それだけだ。
はーい、分担医療ですね。
様子を見て、神経科のドクターとも連絡を取ってみますよ。

歯医者と目医者にも行きたいしな。
      ・
      ・
      ・

  
また日程の調整や病院とのやりとりがあるのか
と思うと、
少々億劫なのでありました。


予想内のことでも
ポートを取り除く手術のことでぼんやりとした混乱と
もうすぐ治療が終わる嬉しい興奮と
その後は「どうする?どうする?」という
落ち着かない気分と。

気分を落ち着けるのに少し時間がかかったけど
「そうね、このことを早めに言われたとしても
気になって、放射線治療に影響がでただろうし
治療に気持ちを集中させてあげようという
ポワーットドクターの優しい心遣いだったかもね…いや、たまたま
ドクターがポーっトした性格だってことが幸いしたのかもしれないけど」


「びっくりすることを言いましょうか?
この次の診察が終わったら、次に会うのは一年後ですよ~」
「あ、そうなんですか?
 …
 ちょっと寂しいですね~」

ドクター、ニヤニヤと笑って、「また次回」の握手をしてくれた。
りんご姫は「病院から離れられる」と思って、ニヤニヤした。

なんだかもうすぐ卒業式を迎える時期の気持ちかしら。


ま、それだけ元気になったということですね。



時が経つ、季節が流れるのは
嬉しいようで、寂しいようで

こうしたいろんな感情がまぜこぜになって
イライラしたり
疲れたり

そういうことが
生きてるってことなんですね。


もう、クリスマスの飾りを思い出させるように
自然も衣替えしています。

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「 ばら色の10月 」

りんご姫の10月がばら色になるかどうかは未定ですが
10月はフランスでも日本と同じように
「乳がんについて話そう!」月間です。

それでピンクリボンのピンクの意味からなんでしょうが
ばら色の10月なんです。

今朝の空と「ばら色の10月」
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by echalotes | 2009-10-02 21:44 | cancer du sein 治療
昨日、放射線治療11回目が終わった。

ということは…治療の半分が終わったってこと。

ちっちゃく…万歳!


昨日の朝のお迎えタクシー隊員は珍しく男性で
私は初めて会う人だと思っていたら
「ツバメの王子さんは、どうですか?」って尋ねてきた。


そうよね、お世話になった人たち全員に連絡は行き届かないものね。
「2007年の12月に亡くなったんですよ。」
「え、去年病院へ一緒に行った気がするんだけど。」
「去年はもういなかったから、それはおととしね。」
「あー、時間が経つのは早いな。。。」

彼はツバメの王子と私を病院へ連れて行ったことを覚えていてくれた。
「あなたも一緒にいて、病院へ行って、僕が車椅子を持ってきて
一緒に病室まで行ったんですよ。」

あー
その時の風景が目の前に蘇る。
そのときの空気の感じも蘇ってくる。
ツバメの王子が着ていた洋服、
その感触、
いろんな匂いも。

その同じ病院に通うことになっていたら
ちょっと辛かっただろうな。
手術をその病院で受けずに、南仏で受けることに決めたのにも
無意識のうちに辛いことを避けたいと思っていたからかもしれないな。

ずっと前に一緒に見に行った「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」の
映画の音楽を聞くと、ふーっと過去に引き戻されちゃう。
この病室でこの折り鶴の写真を撮ったときのことも覚えてるな。

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この時横のベットで抗がん剤治療を受けていたのは
ツバメの王子だったわけだ。
なんだかね。。。
全くびっくりの繰り返しの人生ね、私たちの人生って
ね、ツバメの王子!


昨日、待合室では
ご主人に付き添われてきていた白髪の女性が
「今朝は起きるのが辛くてね…」
と言いながら、顔を覆って泣きはじめちゃった。

「みなさん、お強いけど、私はそんなに強くないわ。
痛くて痛くて。この先どうなるかと思うと…」

診察、放射線治療、抗がん剤治療の3つが
今日一日に重なってるそうで
そのことも心に重かったんだろうな。

確かに、今ちょっと疲れてベットに横になっているのと
抗がん剤治療中に横になっているのとでは
全く疲れが違う。
ただただ「時間が過ぎるのを待とう。あせっちゃぁ、いけないよ~」
と言い聞かせて、じっとしてたんだもんな。

自分のことは悲しく思わないんだけど
この女性の気持ちを思ったら
私も泣きたくなってきちゃったよ。

待合室にいた人、みんなちょっと暗い顔になっちゃった。
隣のメガネのおしゃべりおばちゃんが
「そんなことないわよ。あなたは強いわ~」って
おどおどしながら言ってるけど
このメガネのおばちゃんは
抗がん剤治療は受けてないのよね。

りんご姫は
「時間が経てば、抗がん剤治療が終われば
食欲も出るし、痛みも消えていきますよ…」って
言いたかったけど、
今実際にいたい思いをしている彼女に
それを言うのもかわいそうになってしまった。

でも、みんなの前で涙を流して少しすっきりしたようで
淋しげだけど、笑顔で
ご主人と待合室を去っていったから、よかったんだろうな。


帰りのタクシーの運転は、ロマナおばちゃん。
病院まで送ってくれた男性隊員がオルレアンまでの長距離お迎えのために
去って行ってしまったので、
このロマナおばちゃんが来るまで結構待たされた。

彼女、家に着くまでの間
ずっと携帯で同僚らしき誰かに、大声で
この送迎タクシーの会社の社長への文句をいい続けた~!

ずっと片手運転だし
私のほうが、この社長さんへロマナおばちゃんの行動について
苦情電話を入れようかと思っちゃったわよ。

今朝の男性隊員が
「患者さんの中には、運転手を指定する人もいる」という話をしてたけど
そうだな、毎日このロマナおばちゃんだったら疲れるもんな。。。
と、妙に納得しながら、家のドアの鍵を開けたのであった。


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肝心の治療の経過は順調健康状態は良好だ。

17日の木曜日、治療開始後初めての診察でも
ドクターは「完璧!」と言って
飲み薬、塗り薬なども必要なく
「血液検査も必要ありませんねー」。
「ゆっくりやすんでくださいね」の言葉だけが処方箋で
そして、
「来週は私はいないので代理のドクターが診察します。」だって。

なんだか気が抜けるけど
痒みもなく、肌にも異常がない。

ドクターに
「最初25回って聞いていたんですけど、結局何回になるんですか?」
と確認したら
「そうね、全部で22回ってことになるけど
大事なのは回数じゃなくて、放射線の量なのね。
その量は“グレイ”という単位なんだけど
必要な量が照射されればそれでOKなわけね。」
って、また今頃のんびりとこんな説明をしてくれた。

量が大事なのはわかるけど
1回の量×回数で合計が決まるわけだから
回数だって大事でしょう?!?
と、そこまでは議論しなかったし、
放射線治療が終わってからの検査のことなど少し聞きたかったけど
「また次に会った時にいろいろ聞きます。」
と、私のほうから言ってしまった。
あまり先のことを今から心配したり
考えても気持ちが疲れてしまうので
とりあえず、残りの半分のこの治療をしっかり終わらせましょう。

涼しくなった気候のせいか、放射線治療のせいか
とても眠い毎日だけど
休養するためにはいいことなんだろうな。


抗がん剤の最後の投与が終わってから1月半が経ち
ようやく
全てが普段どおりに戻ってきた気がする。
トータル7ヶ月ね。。。

これはやっぱり
小さく乾杯しなくちゃね!

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「乾杯!」

ほら爪の紫になっている部分も
ずいぶん消えて、あともう少しで完全になくなるぞ。

髪の毛は、なかなか、なかなか。。。と思うものの
ふと鏡を見ると
頭が黒っぽく見える。
つまり、髪の毛が生え揃ってきたわけね。
といっても、まだ1センチにもなっていないけれど。

みなさんのそれぞれの
シルバーウィークにも
「乾杯!」

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はい、みなさんが飲んだ赤は
これでした。
あれ、もう空っぽ?!

今朝の姫りんご
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by echalotes | 2009-09-19 20:09 | cancer du sein 治療

放射線治療第1回

昨日の午後13時半、玄関の扉を誰かがノックする。

あれ、家の前にお迎えタクシーが待ってるよ。

「あの…病院の都合で時間が変更になったこと、伝えたはずなんですけど…」

実際は夕方のランデヴーなので、早すぎたお迎えなのよね。
運転手のおばちゃんは
「まったくー、この前の運転手の人が事務所に伝えてなかったんだわ」っと
ちょっとむっとしてたけど
りんご姫には「じゃあ、あとでまた来るわね」とにこっとしてくれた。

ほらね、なんかいつもハプニングがあるんだから。

マーキングで左胸に描かれたフランボワーズ色の線のデッサンは
かなりうすくなっちゃった。
一度自分で赤いマジックで濃くしてみたんだけど
水性だから、シャワー浴びたら
もちろんジャーって流れちゃうのよね。
油性のマジック使うのは怖いし…

少し早めに“のんぴり病院”に着いたけど
前回のマーキングの確認と第1回の照射
定刻に始まり
予定通りの時間で終わった。

マーキングの確認のため
ほんの一瞬、ポワーットドクターが来たけれど
首を反対側に向けて
動かないようにと言われていたりんご姫は
ドクターの顔を見ることもなく
「完璧!」
というドクターの言葉だけをただ聞いたのみであった。

ハプニングというほどではないが
また書き足されるだろうと思っていた
例の現代アートのデッサンは
一時的なデッサンだそうで…

本日新たに
北斗七星ならぬ
「刺青六点」が施され
フランボワーズ色の線のところはこすってはいけないが
ほっておいていいそうで
結局、だんだん消えていくことになるのだ。

なんだー、せっかくの現代アートが…
日本では、現代アートを放射線治療の最後まで大事にとっておくみたいなんだけど。

「刺青六点」のために
技師さんがインク壷のついた針を私の胸にちくっちくっと刺していく。

「ちょっと痛いわよ。ごめんなさいねー。」
「あ、痛い。多分ほんとの刺青ってこんな痛さなんでしょうね。」
「多分ね。私は経験ないけど。」
「私もないですけど。」

私の左胸の現代アートは、こんな状態になりました。

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実際の紫の点はずっと小さくて
小さいほくろみたいなものです。

放射線の機械もちゃんとなおってたし
まあ、順調なスタートかしら。

ただ、25回と言われていた照射回数は
23回の予定のようで
つまり
1回の照射量が少し多いようで…
これでいいのかな…

技師さんは
ドクターが調節するはずだから
と言っていましたが…

ポワーットドクター、あなただけが頼りですからね!
医療タクシーの運転手(運転手だけど、タクシー隊員と呼ぼう!)が
「ポワーットドクターに診てもらうのはいいことよ。他のドクターよりいいわよ。」
って言ってくれたのが救いかな。

往復ともに同じタクシー隊員のおばちゃんで
待ち時間もなく
放射線第1回目は、往復の時間も含め1時間程度ですみ、
あっという間に家に戻れたのであった。

ふー。明日からは毎回ほんの10分程度の治療だ。

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抗がん剤投与のときも第1回の放射線治療も
この「ストレスおしまい!」と書かれた長袖のTシャツを着て行った。
ちょとしたおまじないのつもり。

だれかさんの…踊るポンポコリンA &Sのデッサンに似た
木製の“こりほぐしグッズ”もリラックスタイムにはりんご姫といつも一緒。

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この
41種類のエッセンシャルオイルが入った大きいスプレーは
部屋の細菌や悪臭を消してくれる。

12種類のエッセンシャルオイルが入った小さいスプレーは
リラックス用の香り。

こちらでは薬局で買える便利なスプレーたちです。

英語でも見られるので
興味のある方は
AROMA THERA のサイトを覘いてみてください。

日本でも手に入るならお勧めなんだけどな。

今朝の姫りんご
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by echalotes | 2009-09-03 15:57 | cancer du sein 治療
放射線治療の新学期が始まるにあたり
準備として
きのうは、放射線をあてる位置を決め、印をつけるマーキング
きょうは、心臓エコグラフィのためにいつもの“のんびり病院”へ行って来た。

マーキング
(REPERAGE ルペラージュ、これも世界共通にしようよ、マーキングでいいじゃない!)
のランデーヴーは早朝だったこともあって、時間通り8時半に始まった。

Manipulatrice マニピュラトゥリス と呼ばれる技師の女性が
一人で仕事を始める。
その前に、彼女がデジカメで私のスカーフ姿の証明写真を撮った。

「ここは、刑務所?? あ、患者を間違えないようにカルテに貼っておくのだな。」

機械を色々動かして
ひととおりマーキングが仕上がったところで
ドクターとフィジシアン(機械調節専門の先生らしい)を待つ。

「ポワーットドクターがデッサンを加えますから」

あの、手をよく洗う私の担当ドクターのことを
ポワーット先生と呼ぶことにした。だって、ぽわーっとしてるんだもん。
何度か技師の女性が
「先生、ここに来るの忘れてるといけないから」と言いながらドクターを呼びに行って
ようやくドクターが来て
定規と赤いインクで私の左胸の上にチョン、チョンとデッサンを加える。

「私の左胸は、ホワイトボードかキャンバスってところだな。」

そして、フィジシアンは「他の機械が調子悪いとかでかかりっきりになってるから」という理由で
結局来なかった!

待ってる間、ベットの上でうとうとしてたけど
ベットが硬くて尾骶骨が痛かった。


そして、出来上がったデッサンは

「アートモデルヌ!モダンアート!現代アートだ!」

更衣室にある鏡を見てにやっとしてしまった。

モンドリアンの絵が浮かび
私もデッサンしてみた!

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赤い線が放射線専用。
実際の赤はフランボワース色よ。
写真でお見せするのは、生々しいので
架空の線を加えてアーティストになったつもりで遊んでみました。

現実には赤い線だけですから…びっくりしないでくださいね。

だって、遊びたくなります。
いろんなサイトやいろんな方のブログで
「マークが消えかけていたので看護婦さんが描き足してくれた」という文章を
よく見かけていたので、
そのつもりで技師さんの話を聞いていたら…

「消えかけたら自分で描き足してね。」

は?

「どんな色のマジックでもいいからね。」

へ?えぇぇぇぇぇぇ……??

あ、そうですか?
じゃあ、用意しますよ。

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どの色にしようかな。
このマジックは新学期のために買ったわけではありません。

でも、これでいいの?
マークを保護するようなテープも貼ってくれないし。

自分で自分の胸にいろんな色で線を書き足していく…
ひとりボディーペンティング!
まあ、技師さんがそういうんだから、それでいいんでしょうが…

やっぱりこの病院、“のんびり”というか
そうだ
りんご姫お得意の“おちゃらけ”だ!
“おちゃらけ病院”なんですねー。

その後、放射線が入る深さの確認とやらで
CTスキャンを撮って
スムースに準備1は終わりました。

時間割ははっきりしないんだろうなと思っていたのだが
日程表と「放射線治療初心者」のための注意書きをくれた。

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それも日程表は同じものを2枚。
「一枚は送迎タクシーの人に渡してね。」
おちゃらけているわりには、細かい所に気が利いている。
うーん、2枚の日程表よりは
マーキング専用のマジックを用意してくれてたほうが
患者としては納得がいくんだけどな…

1回の照射は10分程度で済むとのこと。
注意書きには
マークの所をこすってはいけないとか
シャワーではアルコール分の入っていないボディーシャンプーか石鹸を使うようにとか
ボディークリームをつけちゃいけないとか

それから
「放射線治療を受けている他の患者さんと治療の仕方を比べてはいけません」
と、大きな字で書いてある。

はい、わかりました。
ただ、自分でマークを描き足すように言われたのが私だけじゃありませんように。



さて、準備2の心臓エコグラフィ。
すぐ隣りと言われていたので、同じクリニック内かと思っていたら、
少し離れた別の建物に担当の心臓専門医、ドクターミレーがいた。
これまた画家みたいな名前です。

「で、なんでまた日本人のあなたがこの町にたどり着いたの?」

初めて会うドクターには、必ず私の身の上話をしなくてはならない。

「ですから…」とまたひと通り話をして
それからドクターは学会で日本人のドクターが見つけた心臓病についての話を聞いたことがあると話し始めた。
その名前がおかしーい。

「タコツボ病」だそうだ。

心臓がタコツボのような形になるのでそういう名前がついたということなのだけど
フランス人のドクターがまじめに「タコツボ」と言うところがおかしくて笑っちゃう。

私の心臓は正常とのことで、放射線治療は問題なく受けられるそうだ。

と、そのとき、放射線の秘書の人から携帯に電話が入る。

「初回の来週火曜日のランデヴーの件ですが
火曜日はキャンセルで、水曜日にずれます。
機械が故障して、その修理が火曜に入るので、水曜日に来てくださいね。」

なるほど、その機械にかかりっきりで、昨日フィジシアンの先生が現れなかったのか。

大丈夫かな?放射線の量、機械が勝手に間違ったりしないかな。
ちゃんと修理できるのかな。

果たして、この“のんびりおちゃらけ病院”での放射線治療、どうなることやら。
出だしからちょーっと思いやられる新学期であります。

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秋の空 雲が見守る おちゃらけ新・学・期!!
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by echalotes | 2009-08-28 23:59 | cancer du sein 治療
抗がん剤投与が終了したので
「カテーテルのポートはいつはずしてもらえるんですか?」とドクターに聞くや否や
「ポートのことは、今は忘れておいて。放射線が終わってからね。」
そうだろうとは思ってたけど、「ポートはほっておいてね」って言われると…
日常生活には何の支障もないけれど
必要ないなら早く取ってしまいたい気がする。

こんな物体が私の右鎖骨の下に埋め込まれてます。

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「ポートが埋め込まれてます」という証明書として
この写真のカードをいつも持っているように言われてますが、
私の右鎖骨辺りを見れば
知ってる人にはすぐわかっちゃう。

フランス語だと「ポート」の代わりに
「シャンブル」“部屋”という単語を使います。
おもしろいな、言葉って。
ただ、こういう医学用語はそろそろ世界共通にしたほうがいいんじゃないかな
と思うんですけど。

これを取り除くのは
“新学期”ではなく、“新年度”かな…



前半3クール(FEC)の抗がん剤でお世話になった薬は南仏からお伝えしましたが
我が町で投与してもらった後半3クール(タキソテール)では
口の中の菌を取り除くのための薬
痛み止め
下痢止め
腹痛用の薬
乾燥しがちな目のための目薬
を処方してもらいました。

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とってもお世話になったのは薬よりも
白血球を増やすための注射かな。

5日間続けて毎日受けた
中外製薬の「グラノシット34 Granocyte 34」は
私にはあまり効き目がなかったので
登場したのが

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このヌラスタ!
これはアメリカの製薬会社の注射ですね。
投与翌日の1回の注射でしたが、よく効きました。
でも、その分疲れも増していたような気がします。

このほかに
暑さのためもあって、かなり食欲が落ちたときには
かかり付けのドクターに相談して
栄養補助として豆乳のような飲み物を処方してもらいました。

ドクターは「ピーチ味」って書いてくれたのに
薬局には「バニラ味」しかなくて
「これにジャムや、チョコレートを加えたりしてもいいのよ。
それにバニラ味はそれほど強くないから」と言われて
「じゃ、それで試してみます」とその缶詰をを10缶ももらったのでした。

嫌いな味じゃないけれど
ごくごく飲めるものではなく
ほんとに何も食べたくない時に
コップ1杯分くらい飲みました。
体力不足にならないように…という気休めみたいなものだったかな。

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気休めのバニラ城。

今もこの缶詰残っています。
念のためもう少し取っておこう。

ただ本当に必要なくなったら
こちらでは薬を薬局に返却できるシステムになってます。

“新学期”…薬も衣替えです。
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by echalotes | 2009-08-26 23:51 | cancer du sein 治療
果たしてフランス式!?の爪への副作用対策で効果、成果はあったのでしょうか。


親指は、上の部分が少し紫になってるけど、私にとっては気にならない程度。


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飲んでいるのは、ウィスキーじゃなくて麦茶です。

爪だけ写すのもつまらないので
りんご姫のヒッピーおしゃれに欠かせない
ビーズの指輪と一緒に…

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私の爪、ほぼ健康でしょ?

ただよく見たら、上半分は艶はあるけど紫になっていて
下半分は白いけど、艶がない。
ちょうど抗がん剤の種類が変わったのが真ん中あたりってことですね。
爪は正直ですね。

紫と白の2色使いのナチュラルフレンチネイル!
そういう効果があった…という結論にしておきましょう。


ところでヒッピーおしゃれ。
この夏、とても暑い日にとても役立っている綿100㌫!

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これがとっても涼しいの。
袖も長くて直射日光よけになるし、
コットンでさらさら。
色も模様も陽気で…ネっ。


日差しが強い時間に出かけるときは
つば広の帽子。

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おしゃれな帽子を買おうと思ったら、かなり高いんですね。
知らなかった。
この帽子は、今日本でも人気かな?「H&M」のウィンドーで見つけた!
お店に入ったら黒とこの色がひとつずつだけ置いてあって
どんな色にも
ヒッピーにもシックにもあうだろう…
と、こっちを買ったのでありました。
約1000円くらいでしたよ。
首筋も隠れるし。
つばは少し上げたり下げたりできるけど
歩いているうちに前の方が下がってきて前が見えないので
アリス姉がくれたブローチであげてみました。

ちなみに我が町、小さいけど「H&M」のお店があります。


家の中では、暑くてほんとは裸でいたいくらい!と思ったそのとき
適当にチョーミニスカートを作ってみよう!と思ったそのとき
「あの生地を使ってみよう!」と思ったのでした。


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この生地は、母が父に浴衣を作ろうと裁ってそのままになっていたもの。
ちゃんと茶箱にしまわれていたので、たぶん30年以上前のものですが
少しも痛んでいませんでした。
茶箱はえらい!!

スカート丈は反物の幅そのまま。
ウエストにゴムを入れる部分を作ったのと
脇を半分縫っただけ。だから、スリット入りなのよ。
お腹が締め付けられるとそれだけで心地よくないので
ゆるめのウエストにするにはゴムがいちばん!
活躍してるビーズのネックレスと一緒に撮ってみました。

半分に折って写真を撮りましたので、実際のスカートの横幅はこの2倍ですから…あしからず。


ショーも大詰めになって来ました。
これがうわさの
「ショコラノワール」色です。


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ブラックチョコレート色に見えますかぁ?!

はい、ヒッピーおしゃれはなんでもありなのでした。

手足、指がむくんでいるんじゃないって思う方もいらっしゃるかも知れませんが
以前からこんな感じだった…んです。


今日は日本の暦の上では「処暑」。
暑さも峠を越えるはず。

なんだか夏休みが終わりになる気分です。
jojo姉さんのご指導で、夏休みの宿題「写真に字を入れてみよう!」も
無事終えることができました。うまくできたでしょう?

明日は夏休み明けのドクターに会いに行きます。
「夏休みボケだけは、やめてくださいね。ドクター、お願いしますよ!」

5年ひっぴー組 りんご姫
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by echalotes | 2009-08-23 23:58 | cancer du sein 治療

4回目から6回目まで受けたタキソテールという抗がん剤は
爪を傷める副作用がでるので
投与の前日に
保護用の特別の透明なマニュキュアと
マットで色の濃いマニュキュアを
それぞれ2度塗りしてくるようにと言われました。
合計4層のマニュキュアです。

マニュキュアをわざわざして病院に行くなんて
とっても変な感じでした。
それも濃い色なので
とても目立つしね。

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保護用のマニュキュアは
南仏の病院内の美容室で買いました。
我が町の小さなクリニックでも買えるそうです。

色の濃いマニュキュアは
アセトンの入っていないものを選ばなければいけないので
薬局でも売っているメーカーの化粧品を安く扱っているお店に行って
どんな色があるか見てみたら
「ショコラ・ノワール」
ブラックチョコレート色があったので
名前だけで、すぐにこれに決めました。

「ノンアセトン」の表示がなかったので
店員さんに確認すると
「治療のためですか?」と聞かれたので
「抗がん剤治療です」
そしたら
「このメーカーのものはそういう方のため向けに作ってあるんですよ」とのこと。

このメーカーと日本でもおなじみのアヴェンヌは
敏感肌や乾燥肌用もたくさんあるので
治療などのために、刺激が少ない基礎化粧品や化粧品を選びたいときは
これらのメーカーのものを使うのがこちらでは一般的のようです。

除光液もアセトンの入っていないものを使うように言われました。

病院で投与中は
薄いゴム製の手術用のような手袋を2重にはめ
その両手を氷の入った小さな黄色いバケツに突っ込んでいました。

こうやって指先を冷やすと
抗がん剤が爪までは行き届かないという説明を看護婦さんがしてくれました。

「冷たいので時々手をバケツから出しても大丈夫よ。指先を氷の中で動かしてね。」
と言われていたので、指でガチャガチャ氷をかき回したりしてましたが
身体も冷えてくるので
毛布を貸してもらってかけてもらって…
非常に変な格好で投与を受けてたことになります。

それから、ひねくれもののりんご姫は
「足の爪は氷の入ったバケツにつけなくていいんですか?」と聞きました。
「足の爪はねー、見せなくてもすむし、手の爪ほど重要ではないからね~」
と、どうでもいいような雰囲気で答えが返ってきましたが
足の爪だって大事だと思うんだけど…

投与前日に塗ったマニュキュアは
投与2日後に拭き取ります。

もうその前に
爪が呼吸したがっているような気がして
早く取りたくなっていました。

このマニュキュアによる対策のほかに
毎日2回、ビタミンAのポマードを
爪の根本、爪の生えてくる所に塗りこむようにするといいと言われたので
うっかり忘れて、一日1回とか、全く塗らなかった日も数日ありますが
一生懸命塗りこむようにしました。

この対策のおかげか
特に異常もなく
手仕事に支障を来たすこともありませんでした。
氷につけなかった足の爪もほぼ普段どおりでした。

マニュキアを塗って病院へ行くのは
ほんの少しだけど
「るんるん」しました。

ただし、投与前夜、夜は視力も低下し、疲れて手元も狂い
濃い色のマニュキュアが「はみ出る、はみ出る~」

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今更ですが、自分の治療のことなどを少しだけ日本語でもわかっておこうと思い
わかりやすいサイトなどを探して、「なるほど~」とびっくりしたりしています。
なんたって、“命名”された私のがんの種類さえ日本語でなんというのか知らなかったんですもの。
いい加減なりんご姫ー。知っても何も変わらないけれど。

この爪の副作用に対する対策はどうもフランス式!?のようですね。
同じ抗がん剤を使うとしても
治療方針や副作用対策など、日仏で細かいことが色々違うようです。

違いを知るのは
こちらのドクターに文句をいうためではなく
なにかよいなと思われること
自分でもできそうだなと思う副作用対策を取り入れたり
心の準備が充分にできればいいなという思いからです。

なんたって、りんご姫の身体は日本人の細胞でできてるんですもの!

私の担当のドクター・フェノルは、診察の時、前置きとして
「日本の挨拶の仕方、お辞儀をする方法は衛生上とてもいいことですねー。」
と、長々とその話をしたことがありました。
田舎のクリニック、秘書の数がそう多くないせいか
診察中もドクター自身が電話に出たり、受付に行ったり…と
4回目の抗がん剤投与に関しての初めての診察を受けたときには
私の診察中に4回も診察室から出て行くことがあって…
戻ってくるたびに手をきれいに洗っていました。
「そうやって手を洗うことは衛生上いいことだけど、
それより腰を落ち着けて、診察中は診察に集中してくれたらいいのにな~」
と思ったりんご姫でした。
南仏の大きながんセンターからこの田舎のクリニックに移ったばかりで
細かいことを比較して
しょっぱなから“心の中”で文句を言っていたりんご姫でした。

ちなみにこのドクター、ひと月ほど夏休みです。
7月30日の最後の抗がん剤投与のときは代わりの先生でした。
こちらはドクターも大型夏休みをとっちゃうんですよ!
言い始めると心の中の文句の叫び声が大きくなってくる~。


今週は30度を越える暑い日が続くようです。
鳩たちもいつもの“お休み処”でじっと暑さを凌いでいます。

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休んでもいいけど、「糞はしないで~」!
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by echalotes | 2009-08-17 23:31 | cancer du sein 治療
わが町は、毎日30度を越える暑い毎日です。

皆さんお元気ですか?
日本は梅雨!?蒸し暑い日が続いていることでしょうね。

わが町の病院で治療を受けられるようになり
自宅でゆっくりと静養しています。

数日後に5回目の抗がん剤投与、
その3週間後に6回目、最後の投与が終わる予定です。
抗がん剤さえ終われば、放射線治療は残っているものの
今よりはかなり元気になっているはずです。

今から涼しい秋が楽しみです。

4回目から抗がん剤の種類が変わり
貧血、低血圧状態が続き、ベットにいることが多いですが
何とかがんばっています。

みなさんのブログになかなか遊びに行けませんが
よい夏をお過ごしくださいねー。

では、また近いうちに。

PS カシューは暑さにばて気味ですが、短髪!になり、元気を保っています。
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by echalotes | 2009-06-30 22:51 | cancer du sein 治療
「おはようございます!準備はできていますか?
私が手術室までお送りします。」
と現れたお兄ちゃん。

前日と当日の朝に殺菌用の薬品でシャワーを浴びて
濃紺の手術のための紙製の後ろ開きの“ドレス”を着て
私はめがねもコンタクトもしていないので
どんなお兄ちゃんかよく見えないのよ。

このお兄ちゃんは
ほんとに病室から手術室手前まで私を運ぶのがお仕事。
実に分業がはっきりとしてるのよね。

紺の紙の手術用のドレスは、なんだかちょっとおしゃれ。
セーラー服みたいで「よく似合うわよ!」ってほめえくれるけど
魔法使いのキキの黒いドレスにも思える。
腕には生まれたての赤ちゃんみたいに
名札つきのグリーンのプラスティックのブレスレット。

べットが動き出すと
「なんだか台車に積まれた荷物みたい」と思いながら
流れていく白い廊下の天井が「おもしろい!」

横を通り過ぎていく
いや、私が通り過ぎていくんだけど
看護婦さんたちの笑い声が聞こえてくる。

大きなエレベーターで地下までおりて
さっきのお兄ちゃんとさよならしたら
今度はおばちゃん看護婦さんが
「大丈夫?これから麻酔室に行きますよ」

いっぱいダンボールが積まれていて
「なんだか、デパートの売り場の裏側みたい」

「ちょっとここで待っててね。麻酔室が今、いっぱいだから」
「はい。」
私は廊下で段ボールと壁の間で待たされる。

麻酔室は10人ほどの大部屋だ。
寝てる人もいれば、ちょっとうなってる人もいるし、「痛いよ」と看護婦さんに苦痛を訴えてる人もいる。
きょろきょろしちゃうよ。
「私はどうなるんだろう?」

「りんご姫さんですね。生年月日は?」
あ、本人確認だ。いやー、病人間違うちゃうといけないからね、そりゃ必要よね。

「どっちの胸を手術するの?」
「あ、左ですけど…」
カルテに書いてないの?看護婦さん同士でコミュニケーションとらないの?
それとも、私の意識状態の確認のために聞いてるのかな?

一本注射を打たれて、しばらくしてからいよいよ手術室だ!
「おー、MRIやCTスキャンの検査室に入ったときも、映画のシーンのようだって思ったけど
がらんとしてる手術室も映画のようね。手術台は幅が狭いな~」

「はい、血圧は測りますよ。」
「はい、左腕をこの台の上に乗せて」
いろんなところが縛り付けられていくなー。

「少し足を広げて!」
足は関係ないと思うんだけど、なんだか大きなアルミチューブみたいなのを足元からドレスの中に入れられる。
「寒くないように、あったかい空気を送りますからね」
まあ、なんていう心優しい気遣い。

「はい。麻酔をしていきますよ。」
「はーい。麻酔が始まったら1,2,3って数える前にもうわからなくなってるって聞いたけど
3までは数えられたな。ドクタールアネはまだ来ないのかな。カシューはどうしてるかな…走ってるかな…」

・・・

「大丈夫ですか?」
「はい。なんだかすっきりした気分です」
ドクタールアネの姿を見ることなく、手術は終わっていた。
ほんとにルアネ先生が手術してくれたのかな?
弟子が変わりに手術したんじゃないかな?疑問だー!

でも、なんとすっきりした気分だろう。
「眠った」という感覚じゃなくて「ワープした」感じ。
「最大限可能な限りの麻酔をしましたからね。」

体には左の脇に2本のドレーン、
右の上でに痛み止めなどの点滴がされている。

「りんご姫。病室に戻りまーす」
看護婦さんが天井のマイクに向かって叫ぶ。

「ただいま。アリス。」
「大丈夫?」
「大丈夫みたい」
「なんだか顔色がいいわよ」
「そう?確かに私、元気みたい」

夕方、6人ほどのインターンを連れて
ギトギトに光るほぼ七三わけの黒髪のドクタールアネが現れた。
「りんご姫さんは、左胸の摘出を受けたばかりです。」
インターンに説明してる。
それから私に向かって
「全摘に決めたのは大正解でした。
奥にたくさんがんが見つかったからね。」
ものすごいニコニコ顔である。
手術が大成功に終わった印だな。

こうして偉大なる外科医のルアネ先生とはたったの2回だけ会っただけであった。
まさしく分業の世界であるー。

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「よかったね、無事手術が終わって。
私もママの横にいたかったな。
だって、病院っておもしろそうなんだもの。
でも、私は手術台大嫌いなんだけどね!ワン!」
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by echalotes | 2009-04-07 05:10 | cancer du sein 治療