誕生日の朝
2008年 02月 27日
去年は、一人で日本へ行く飛行機の中だった。
そして、日本にいる間にツバメの王子の病気がわかったんだよね。
すっ飛んで帰って、いつものように駅まで迎えに来てくれたツバメの王子に会えたときは、
嬉しかったな~。
それから一年。無我夢中の一年。一緒の時を大事に過ごした一年。
辛いこと、苦しいことは、もう忘れちゃったよ。
今年の誕生日は、南仏の懐かしい町で迎えたよ。
でも、横にツバメの王子がいないことは、やっぱり淋しかったな。
友達たちが、心から「おめでとう。いい一年であるようにね。」って言いながら
花を贈ってくれた。
ここは、ジャンが働く市場からも近いアンヌマリーとアランの光溢れるアパート。
迷いながらも、南仏への旅に行くことに決めたら、
みんなが「家に来て!いつでもOKよ。」って言ってくれたんだけど、
まずは、どうしてもこのアンヌマリーとアランのところへ来たかったの。
おととしの11月にツバメの王子の最後の大仕事になったのがこのアパートだったからね。
この4メートル近くもある高い天井の梁に梯子をかけて、腰に重いペンキをさげて、思いっ切り腕を動かして、白い天井と壁を塗り続けた。
あの時、すでに右脇腹が痛かったんだよね。
「筋肉が切れた痛みだ!」なんて言ってたんだよね。
でも、その時病気がわかったとしても遅かったわけだから、しょうがないね。
キッチンの低い天井や低い部分の壁は、りんご姫が担当したね。
アンヌマリーとアランは旅行中だったから、二人でこの広い光溢れるアパートでの合宿生活だったよね。
ラジオの「ノスタルジー」から流れてたのは、80年代の曲だったね。
私には懐かしい曲ばかりだった。
夜には、ジャンのお店を閉めるのを手伝いに行ったり、
アペリティフを一緒にのみに行ったり、時にはご飯も一緒に食べたね。
楽しかったな。
そういえば、ちょうどその時期にやっていたギターフェスティバルのスイングジャズのコンサートにも、
ジャンとマリーと私たちで、コメディーの劇場まで行ったんだったね。
いいコンサートだったね。
思い出話が続いちゃうな。
今年のこの誕生日の日は、とってもいい日になったよ。
だって、この夜には、ツバメの王子のためにみんなが集まってくれたんだもの。
その夜の話は、また明日ね。