雨の中のマレの野鳥観察
2010年 06月 06日
毎朝5時前に小鳥たちは声の調子を確かめ始め
5時きっかりにツバメが主旋律で加わり
にぎやかに合唱が始まる。
時々カッコウがソロを担当する。
川の音と
この小鳥の合唱をしばらく聞いてから
目覚ましが鳴る。
合唱は6時には終り
それぞれの鳥がそれぞれの場所へ餌探しに出勤していく。
我々の日曜の朝の集合時間は10時で、待ち合わせ場所はヴォワゼル水車小屋の前だ。
40名くらいが集まって、にぎやかにおしゃべりの合唱が始まっている。
県規模の自然保護のアソシアシオンNATURE18のマレの野鳥観察散歩の待ち合わせだ。
月一回程度、野鳥観察会が町のあちこちで開かれていて
一度、カシューの散歩公園での回に参加したかったのだが
悪天の上、寒い時季だったので行かなかった。
今日は!マレでの観察。
これは、毎朝の合唱の声の持ち主たちの顔を見るよいチャンスだ!
いつもの下のマレへの散歩コースの入り口も
みんなで通ると、遠足気分が盛り上がる。
首にはアソシアシオンの人が貸してくれた双眼鏡をかけ
メモとペンを手に持って、
写真はほんの時々だけね。
ガイドをしてくれる会の人は
「鳥の観察をしたいときは、
川のそば、大きくて枝が開いた木のそばがいいですね。
鳥たちは、自分たちの領域を行ったり来たり、動いてますよ~」と基本的な説明から始めてくれる。
その説明の間にも
メルル MERLE クロツグミ や メザンジュ MESANGE シジュウカラ が
飛び交ったり、鳴いたり、
「お、あっちだ、こっちだ!」と人間も鳴いている!
我が町には200種類ほどの鳥たちがいて
そのうち150種が巣を作るそうだ。
いかに、木々や川がたくさんあって、鳥たちにいい環境であるかがわかる。
HETRE エートル ブナの木で鳥たちはよく巣作りをするそうだ。
りんご姫とっては、見慣れた水鳥の鴨やフルクも
遠くから来ている人たちや子どもたちには、珍しく、みんな喜んでいる。
本物かと思わせる、つくりもののサギもいた。
きつつきの穴があることは、今回初めて知った。
途中から雷を伴う雨が降ってきて
ガイドさんも「どうしますか?」と聞いてくれるが
みな、雨の中でも先へ進みたくて
結局、上のマレの見える土手まで歩いた。
みんなカワセミに会いたかったのだが
カワセミはどうもマレの奥の方に引っ込んでいるようで会うことはできなかった。
雨でカメラが開かない危ない状態になり
雨宿りしている鴨の親子たちもぼんやりの姿になった。
ここではカッコウはよく聞こえるけれど、うぐいすは鳴かないな
と思っていたので、そのことを聞いてみると
うぐいすはいるのだけど、うぐいすが鳴き始めるときの音は聞き分けにくいと言うことだった。
日本では「ホー、ホケキョ」と鳴くんだけどと説明して
フランスではなんと鳴くのかの質問に
ガイドさんは「ホ、ホ、ホ、ホーホッホ」・・・
りんご姫には、その真似もやっぱり「ホーホケキョ」って聞こえるんだけど
そこまではっきりは鳴いていないようだ。
でも日本と同じように鳴いていることがわかって嬉しかったな。
ツバメは12年くらいは生きる長生きの鳥だから
うちには、6年前に越してきたときから同じツバメが毎年この季節に
アフリカから戻ってきてくれているのだろう。
そうそう、そこがあなたの定位置!
2時間半の大勢での散歩を終え、家に戻り、
「そういえば・・・立派な双眼鏡を・・・ツバメの王子を持っていたな」と思い出す。
また、いろんなところをごそごそ探して、家の中を散らかす。
どうして、このロシア製の双眼鏡を彼が持っていたのか、
話を聞いた気もするけれど、忘れたか、聞いてなかったかな・・・
我が島でも時折、これで鳥の顔を観察をしてみよう。